有機質土

湿生植物の遺体が、過湿のため分解を免れ厚く堆積した土壌。主として沖積地や海岸砂丘の後背湿地、谷地、高山などの湿地に分布する。

有機質土 北海道 美唄市開発町
有機質土が広く分布する釧路湿原
ハンノキ
ミズゴケ
ヨシ
ワタスゲ

 有機質土の母材は湿性植物の遺体から成る泥炭であり、下層は無機質からなる場合もある。堆積様式は集積に属する。泥炭は過湿地に繁茂した植物遺体が水面下に堆積し、不完全な分解をへて泥炭化し、さらに堆積することで、水面下に露呈したものである。なお、1年で1mm程度の厚さの層が発達することが知られている。

図 有機質土の分布状況(赤色)

 有機質土は主に北海道および東北地方に分布し、その分布面積は国土の1%程度である。本土壌は自然堤防や砂丘などの後背湿地、山麗や山間の低地など、排水不良の窪地状地形に発達したものが多い。有機質土は主に北海道では水田や牧草地として、本州では水田として利用されている。なお、有機質土の土壌群は泥炭土のみであり、亜群として以下の4つが定められている。

泥炭土群の分類

泥炭土は土壌の泥炭物質の腐朽状況や泥炭の堆積環境の違いから、以下の4つの土壌亜群に分けられる。

(1)腐朽質泥炭土(B1e1):

ミズゴケ類、ホロムイスゲ、ツルコケモモ、ミカズキグサ類、ホロムイソウを合わせた割合(面積)が最も多い泥炭物質から成る泥炭土。

(2)高位泥炭土(B1e2):

ミズゴケ類、ホロムイスゲ、ツルコケモモ、ミカズキグサ類、ホロムイソウを合わせた割合(面積)が最も多い泥炭物質から成る泥炭土。

(3)中間泥炭土(B1e3):

ヌマガヤ、ワタスゲ、ヤチヤナギ、アカエゾマツを合わせた割合(面積)が最も多い泥炭物質から成る泥炭土。

(4)低位泥炭土(B1e4):

高位泥炭物質、中間泥炭物質以外の泥炭物質から成る泥炭土。